2008年08月26日
「三芳庵 別荘」について
三芳庵とはどういった建物か、ちゃんとした説明を添えてなかった気がするので
ご紹介しますね。
▼三芳庵について
兼六園に点在する茶屋の一つ。三芳庵は「本館」の他に瓢池(ひさごいけ)に浮かぶ「水亭」と「別荘」
の3つの館を持っている。水亭のすぐ側には豊富な水量を誇る翠瀧があり、池の中島に据えられてい
る海石塔と見事な枝垂れ桜を目の前に眺める事が出来る。それぞれ趣を異にする雰囲気の中で、
茶懐石風の加賀料理と抹茶を提供している。宗和流を受け継ぐ抹茶である。
▼今回制作した別荘について
三芳庵の3つある館の一つ。この建物を、皇太子時代の大正天皇や作家芥川龍之介らが利用した
文豪の交遊など多くの歴史を刻んできた場所である。建物の老朽化で改修や移築のめどが立たな
いため、取り壊しされた。別荘は木造平屋建て数寄屋造りで約百八十二平方メートル。建築年代は
定かでないが、加賀藩十一代藩主前田治脩(はるなが)が園内に翠瀧(みどりだき)を整備した際、
工事を見守るために建てた庵(いおり)が前身とされ、一八七一(明治四)年に杉本鵬太郎が初代
庵主として入った際には、現在の建物だったという。
別荘では、明治期に当時皇太子だった大正天皇が茶を飲まれた。一九二四(大正十三)年五月には
芥川龍之介が、友人である室生犀星の招きで四泊五日滞在し、名園を堪能したことを日記や手紙に
記している。昭和期には内灘闘争の会合も開かれた。
▼資料
北國新聞記事 2008年12月13日記事
三芳庵別荘取り壊しへ 兼六園、老朽化進み
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20080601103.htm
NHK金沢放送局 2008年6月1日放送 「デジタル百万石 そこが気になる」
「兼六園の名物茶店がなくなる!」
http://www.nhk.or.jp/kanazawa/program/001/gimon/2008/08-07-01.html
兼六園 三芳庵
http://www.kanazawa1.com/data.php?s=omise&l=miyosian&d=miyosian&k=06&t=02
▼取材メモ
以下は取材時に現在のご主人からうかがった内容です。
・現在の店主が建物を譲り受けたのは昭和13年であり、その時点で建造年月日が不明であった。
・三芳庵は三つの庵から成り、今回取り壊しされた別荘はその一つである。
・回転する壁や、隠れて出入りする人を見張る、見張り窓、横穴へ抜ける抜け道などを備えていた。
・敷石に赤戸室・青戸室石がふんだんに使われ、これは建造時を考えると身分の高い者しか使って
いなかった石材であるが、建造者もその目的も不明である。
・灯篭には十字の文様が刻まれ、キリシタン大名の高山右近と関わりがあるのでは?と思われるが
これも不明であるとのこと。
・入口にある木は、多羅葉といって、葉を傷つけると黒くなることから、手紙に用いられた。園内では
この一本だけとのこと。
・芥川竜之介が逗留したと言われる、赤壁の部屋は、ちょうど翠滝の上に位置し、滝の音を聞き
ながら天守閣が存在した当時、天守閣を望みながら飲食を愉しめる絶好のビューポイントであった。
このような眺めは園内ではここだけとの事。
ご紹介しますね。
▼三芳庵について
兼六園に点在する茶屋の一つ。三芳庵は「本館」の他に瓢池(ひさごいけ)に浮かぶ「水亭」と「別荘」
の3つの館を持っている。水亭のすぐ側には豊富な水量を誇る翠瀧があり、池の中島に据えられてい
る海石塔と見事な枝垂れ桜を目の前に眺める事が出来る。それぞれ趣を異にする雰囲気の中で、
茶懐石風の加賀料理と抹茶を提供している。宗和流を受け継ぐ抹茶である。
▼今回制作した別荘について
三芳庵の3つある館の一つ。この建物を、皇太子時代の大正天皇や作家芥川龍之介らが利用した
文豪の交遊など多くの歴史を刻んできた場所である。建物の老朽化で改修や移築のめどが立たな
いため、取り壊しされた。別荘は木造平屋建て数寄屋造りで約百八十二平方メートル。建築年代は
定かでないが、加賀藩十一代藩主前田治脩(はるなが)が園内に翠瀧(みどりだき)を整備した際、
工事を見守るために建てた庵(いおり)が前身とされ、一八七一(明治四)年に杉本鵬太郎が初代
庵主として入った際には、現在の建物だったという。
別荘では、明治期に当時皇太子だった大正天皇が茶を飲まれた。一九二四(大正十三)年五月には
芥川龍之介が、友人である室生犀星の招きで四泊五日滞在し、名園を堪能したことを日記や手紙に
記している。昭和期には内灘闘争の会合も開かれた。
▼資料
北國新聞記事 2008年12月13日記事
三芳庵別荘取り壊しへ 兼六園、老朽化進み
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20080601103.htm
NHK金沢放送局 2008年6月1日放送 「デジタル百万石 そこが気になる」
「兼六園の名物茶店がなくなる!」
http://www.nhk.or.jp/kanazawa/program/001/gimon/2008/08-07-01.html
兼六園 三芳庵
http://www.kanazawa1.com/data.php?s=omise&l=miyosian&d=miyosian&k=06&t=02
▼取材メモ
以下は取材時に現在のご主人からうかがった内容です。
・現在の店主が建物を譲り受けたのは昭和13年であり、その時点で建造年月日が不明であった。
・三芳庵は三つの庵から成り、今回取り壊しされた別荘はその一つである。
・回転する壁や、隠れて出入りする人を見張る、見張り窓、横穴へ抜ける抜け道などを備えていた。
・敷石に赤戸室・青戸室石がふんだんに使われ、これは建造時を考えると身分の高い者しか使って
いなかった石材であるが、建造者もその目的も不明である。
・灯篭には十字の文様が刻まれ、キリシタン大名の高山右近と関わりがあるのでは?と思われるが
これも不明であるとのこと。
・入口にある木は、多羅葉といって、葉を傷つけると黒くなることから、手紙に用いられた。園内では
この一本だけとのこと。
・芥川竜之介が逗留したと言われる、赤壁の部屋は、ちょうど翠滝の上に位置し、滝の音を聞き
ながら天守閣が存在した当時、天守閣を望みながら飲食を愉しめる絶好のビューポイントであった。
このような眺めは園内ではここだけとの事。
Posted by brue Noel at 14:48│Comments(0)
│三芳庵